固定金利と変動金利の選び方
気を付けておきたい、金利の二重構造について
変動金利の割合は増加傾向に
住宅支援機構が発表している『住宅ローン利用者の実態調査』を確認すると、住宅ローンの金利は変動型の割合が増加傾向にあり、2021年4月の調査では、68.1%が変動型を選択していることが明らかとなりました。
この結果から、超低金利時代が続いている現代においては、変動型を選択する方がメリットが高いと考える方が多いことが見受けられます。
しかし、だからといって一概に変動金利が推奨できるとは限りません。変動型にしろ、固定型にしろ、それぞれに良い側面と劣っている側面があるので、ご自身の状況を加味しながら、慎重に選択する必要があるといえます。
超低金利時代の後押しによって、変動金利は高い支持を集めています。しかし、この流れはいつまで続くのでしょうか。今後はインフレ要因などにより、少しづつ金利が上昇していくことも考えられますが、それらを一般の方が判断するのは難しいところです。したがって、変動型を選択する際は、『金利上昇リスクにどこまで対応できるのか?』といった視点が大切となってきます。
また、金利は『標準金利』と『サービス金利』の二重構造となっているため、先々の金利の変わり方も、銀行によって大きな異なりが存在します。
これらをきちんと考慮せず『今は低金利だから…』と安易な判断をしてしまうと、将来予期せぬリスクを抱えてしまう可能性が高いため、プロの意見も取り入れながら、慎重に検討していくことが求められるでしょう。