『借りる額』と『買える額』は区別する
無理なく返せる借入可能額をチェックしよう
住宅ローンを組む際に、『借入限度額』を気にされる方が多くいらっしゃいます。しかし、借入限度額はあくまで『融資の上限金額』で、『返済能力の限度』を考慮している訳ではありません。したがって、真に気を付けなければいけないのは、『無理のない返済額かどうか』といった点です。
せっかく理想の家を手に入れたとしても、住宅ローンの負担が重くのしかかり、日々の暮らしが厳しくなっては、元も子もありませんよね。
月々の負担が適正なものなのかどうかは、
ファイナンシャルプランナーなどの専門家と連携をとりながら、
しっかり確認をしておくべきでしょう。
無理のない毎月返済額は、
現在の住居費(家賃+住宅購入用の積立額)から、購入後の維持費(駐車場代、管理費、修繕積立金等)を引いた金額がひとつの目安と言われています。
例えば、現在の家賃が8万円、積立金が5万円、購入後の維持費が3万円の場合、
8万円+5万円-3万円=10万円
となり、無理なく支払える毎月の負担額は10万円となります。負担額が計算できれば、そこに借入期間と利率を当てはめることで借入可能額も知ることができます。
ちなみに、毎月返済額が10万円で、35年、利率2%ならば、借入可能額は約3000万円となります。
なお、住宅ローンの『返済負担率』は年収の25%以内が推奨されています。
しかし、家計収支は個々人で大きな異なりをみせる為、これらの目安はあくまでケースバイケースであり、きちんとシミュレーションを行わなければなりません。
住宅の購入は、多くの場合、一生で一番大きなお買い物となるでしょう。多額のお金が動くだけでなく、
付随して発生する金利への理解や、購入や借入によって生じる様々な諸経費なども考えておかなければなりません。
その上で、長期的に支払い続ける返済負担額を計算しなければならないため、
一般論や目安はあくまで参考程度に、ご自身にとってのベストを導き出す必要があるでしょう。
私たちファイナンシャルプランナーは、不動産や住宅ローンに関する知識だけでなく、ライフプランニングを通して、
総合的かつ長期的な支払い能力を考慮した上で、最善のサポートを行うことができます。