【変動金利型住宅ローン】は、住宅ローン利用者全体の約6割が実際に選ばれているほど人気があります。
人気の高い変動金利型の何よりの強みは、やはり金利の低さにあります。
なお、金利が変動する(金利上昇リスク)といっても、その上昇幅は従前の返済額の1.25倍までというルールや、
月々の実際支払額は、金利が変動しても5年間据え置きといった救済措置も設けられています。
このような救済措置があるため、一見安心できるようにも感じられますが、
金利が上昇すれば返済総額は確実に、そして大幅に増えていくことは、忘れてはなりません。
また、最悪の場合には、『未払い利息』の発生も考えられますので、その点も注意しておく必要があるでしょう。
『未払い利息』とは
通常、月々のローン返済の内訳は『元金+利息(金利)』ですが、金利が上昇していくと、その内訳に占める金利の割合が多くなっていきます。月々の返済額は据置措置が設けられていますので、金利の割合が大きくなるということは、元金の占める割合が縮小してしまうことを意味し、仮に金利が急激に上昇を続けた場合は返済額の全部を利息が占めてしまうことになったり、返済額のすべてを回しても足りない『未払い利息』が発生するリスクもあるでしょう。一度未払いリスクが発生すると、ローンの残高は一向に減らなくなってしまう為、未払い利息は絶対に避けなければなりません。
確かに未払い利息は恐ろしいモノですが、考えなければならないのは、発生可能性と根拠です。そこが理解できているならば、
闇雲に不安を感じる心配も減少するはずです。なお、未払い利息が発生する金利の分岐点の計算式は以下の通りです。
◇毎月の返済額÷住宅ローンの残債(現在のローン残高)×12か月×100
仮に毎月の返済額が10万円で、ローンの残債が2500万円の場合は、変動金利が4.8%以上になった時点から未払い利息が発生することとなります。
損益分岐点が理解できれば、予め現実的な想定が可能となりますので、変動金利型を利用・検討されている方は、覚えておきたい計算式といえます。
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